「日本のおっぱい」乳がんダイアリー

2011年乳がんになりました。

2013-01-01から1年間の記事一覧

「死を想え」

昨晩は、舞踏家で山海塾の創立メンバーの一人、滑川五郎さんの「お別れ会」が下北沢でありました。去年の9月24日、栃木県大谷で61才で亡くなりました。仙人のような死に方だったそうです。30年、25年来の仕事仲間、友人、舞踏のお弟子と言われる方たちが50人…

歯医者の流儀

今日は寒くて、何となく色々とやる気が出ないなあ、と昼休みに歯を磨いていたら、前歯の極々上部が一部黒くなっていることに気がつきました。何か、歯も浮いた感じだし、嫌な予感。早速、友人の間でちょっと評判になっている近所の歯医者さんに電話して夕方…

医者になるということ

3月末に、週末だけではあるけれど、一年間通った国立北京中医薬大学の薬膳専科を卒業することが出来ました。薬膳といっても、中医学の基礎理論や、中薬学、方剤学など徹底的に勉強させられて、覚えなくてはならないことが沢山あり、2月3月は頭の中にそれらを…

23回目の誕生日に

3月28日は、フィリピン生まれでフィリピン育ちのエリカの23回目の誕生日でしたが、その朝、彼女のメールボックスに大学の同級生が血液のガンで亡くなったという報せが届きました。「ステージIIIと言われてから、まだ2、3ヶ月しか経ってないのに…そんなに進行…

2年前の3月11日は。

2011年3月10日に二度目の抗がん剤治療を受けて、11日の金曜日は点滴の翌日なのでまだ副作用がやってこない日でした。三週間毎の木曜日の午後に点滴を打つと、だいたい3日後の日曜日の午後あたりから副作用がじわじわとやって来て、次の週一週間はほとんど起…

時給にしたら?申し訳ない…

今日、半年ぶりに診察をしてもらいに行って来ました。朝改めて予約票を見たら、血液検査もエコーも他の何の検査も予定に入っていなかった。あれ?今日は一体全体、何のために行くんだっけ?もうすっかり、前回のことを忘れている?朝一番の時間だったので、…

北海道で初体験

先々週の北海道紋別で、計らずも乳がん後の初体験が2つもありました。一つは、生牡蠣を食べたこと。もう一つは、温泉に入ったこと。牡蠣は、数年前に真夜中に中毒になって救急車を呼ぶ事件があった後は、ずっと恐くて食べていなかったけど、懐かしい面々を…

鮭をさばく

今日は、紋別で買ってきた、鮭の干物(と言っていいのかどうか、さっと塩をして軽く干してあります。)をさばきました。鮭をさばくのは初めてだったけど、大きいので楽に三枚にすることができました。一番美味しそうなのは、脂ののったカマとハラス。鮭一尾…

「つぶ貝」って小さいから「つぶ」って言うんだと思ってた...

「オホーツク」を「Okhotsk」って綴るのは知りませんでした。2月14日から二泊三日で、北海道オホーツク紋別に行って来ました。羽田空港から一日一往復、全日空便が飛んでいるので、想像以上に東京からはアクセスが良いところです。その代わり、紋別は電車が…

「No Hair Day」のカード

アメリカで見つけたカード。化学療法で髪がなくなったお友だちに送るんでしょうね。「髪の毛ないデー」でも、ホント、あなたって素敵。 「I swear you even look GOOD on a "No Hair Day"」カードの中面には、 「あなたは、いつも完全無敵でしょ?」 「Is th…

大人の一日目、雪の日

昨日は、お昼までサラサラと雪が降っていました。友人の18才のお嬢さんが、朝、窓の外の雪を見て、「あーあ、雪が降ってる、って憂鬱になっちゃった。」と友人に、「パパと一緒だね。雪の日が楽しいと思わなくなっちゃった、私。」とため息をついたそうです…

立春大吉

「犬を飼うと、生きることとか、死ぬことって、どういうことなのかを見せてくれるね。今回、ギュネイのことがあって、感じたよ。」立春の昨日、3週間ぶりくらいに、Skypeで話した息子がつぶやきました。去年の10月に年を越せないと言われて、お正月まで帰ら…

流行りものとは縁がないと思っていたけれど。

今日は、国立北京中医薬大学日本校の「中医薬膳学」の授業。温かい日だったので、ほかほか歩くのも嬉しい。10分程遅れて行ったら、いつになく教室が人であふれていて、ビックリ。何とか真ん中位の席に潜り込んで、顔なじみに「今日はどうして、こんなに混ん…

恥、かきかき…今日も

何日か前に、「Perfect Scars Book」のことを書きました。今でこそ、こういう写真を「綺麗だな」なんて余裕で見ていますが、何を隠そう、手術直後は自分の手術跡は見ることができませんでした。家族の手術の傷跡さえ、何だか痛そうで見ることも出来なかった…

されど髪の毛

抗がん剤治療の副作用、と言うと真っ先に「髪がぬける」。全身がだるいとか、吐き気がするとか、力が出ない、貧血、感染症にかかりやすいなどなど、もっと実は深刻な副作用はたくさんあるのに、どういう訳か、皆「副作用は、髪がぬけるのですか?」と気にし…

風邪ひいたけど…

1月12、13、14日の三連休は、関東地方は大雪。そしてその三日間は、私も風邪で39度近い熱を出して寝込みました。熱でうなされながら、ずっと頭の中をエコーしていたのは、「病気の犬は、半分の目で見るのよ。見つめすぎちゃだめよ。」と言われたこと。私と同…

おたんこナースの思い出

いつの間にか、手術(2011年8月15日)から1年5ヶ月がたってしまいました。ほんとうに、「いつの間に」?手術の翌々日に、心配してくれいたお友だちに書いたメールが出て来ました。「大学病院のせいか、ここは若手も多くて、おたんこナース1、2、3までいるの…

iPS細胞とおっぱい

山中教授にノーベル賞では一歩先を越されてしまった旧友K教授からのメールです。ご本人の承諾をもらって、引用します。話題のiPS細胞と私の病気が関係してるなんて、思ってもみなかった。前から、疑問でしたが、なんでおっぱいは「再建」っていうのでしょう…

「灰とダイヤモンド」

13日の日曜日。偶然、特急電車の中でお友達と一緒になりました。池袋に到着するまで40分間お隣の席でおしゃべり。「ギュネイが死んだの。」 「まあ、どうしてるかと思ってたの。それで、どうしたの?」 (この質問は、他の人にも結構聞かれました。「どのよ…

「Perfect Scars Book」

去年の6月の記事について。シドニーの魔女医ことセリーナのお友達が乳房の再建手術をして、乳首にハートの入れ墨を入れたって話しを書いたら、高校のクラスメート(♂)が「あなたがハートの入れ墨したら、見せてくれ。」とメールしてきました。これこれ!も…

犬のホスピス?

一ヶ月以上、夜中に家族で交代で2、3時間おきに、ギュネイにおしっこをさせていたので、久しぶりに朝まで続けて寝られるようになって、疲れがどっと出ました。犬の緩和治療、は食べ物と排泄の管理です。食べ物は、鶏や豚の内臓を茹でて与えたり(「以臓補臓…

生きてる「臭い」

12月29日の早朝、具合が悪くなってから二階には上って来なくなったギュネイが、ただごとではない勢いで私の寝室に駆け込んで来たことがありました。「どうしたの?」と声をかけると、そのまままた脱兎のごとく、転がるように玄関へ。外に出してあげると、お…

土にかえる

昨日、軽井沢の庭にギュネイを埋葬しました。 生きて駆け抜けた6年の間ずっと、彼が愛した、そして彼を愛してくれた人たちに見守られて、大好きだった林の一部となりました。

黒オリーブの瞳

琉球犬ギュネイが、今日の朝方3時5分に逝きました。最後に大きく一言「おー」と呻いて、深く天から息を吸い込んで。6才4ヶ月。オス。6頭兄弟の一番甘えっ子。最後にお散歩をしたね。 「病い犬。あと。つけ。アイコンタクト。黒オリーブの瞳に上弦の月」

一緒に歩くとこんなに楽しい

琉球犬ギュネイ。今日の午後からノーリードで歩かせるとしんどそうになったので、久しぶりにリードを付けて「散歩行こうか?」と声をかけると、嬉しそうに真っすぐにしっぽを立ててふりました。ドアでは、必ず「どうぞ」と後から。そして、ご近所を一周リー…