「日本のおっぱい」乳がんダイアリー

2011年乳がんになりました。

咳とまる

ほぼ一年間続いた咳が、いつの間にか完全に止まりました。9月頃までは、ほとんど毎日数回ゴホゴホとむせ返っていたのを思うと、今は別世界の別人。あれは何だったのか?

「喘息です」と呼吸器科のお医者の診断でした。6月に咳止めとアレルギーを抑えるお薬をもらい、その後に余り改善しなかったので、吸入式のステロイド剤を試してみました。が、ごく少量から始めたものの、この薬を寝る前に吸入するとかえって夜中に咳き込んで起きてしまうようになって、これも中止。仕方がないので、またアレルギーの薬と「発作」が起きたときに止める吸入剤に変えて様子を見ていましたが、9月になっても、ちっとも良くならず。

「台風の前とか、咳が出るのは喘息ですね」確かに。

咳が止まらなくなっても、手術した左の鎖骨のあたりを自分でマッサージすると楽になることはわかっていました。で、9月も末のある日、やはり咳であまりに苦しい時があって、思いあまって家人に「左の背中をさすってくれ」と訴えたら、これが大当たり!あれよあれよと、咳が鎮まったきました。「え?ちょっとしばらくマッサージを続けてみてくれる?」

10分か15分ほどでしょうか?それまで、喉の左の一部にひっかりがあって、そこが「ちくっ」と刺激されるとスイッチが入って咳が止まらなくなる、という感覚だったのですが、ひっかかり部分が消えていくような、喉が開いていくような…

それから、三日間は嘘のように咳が一回も出ませんでした。あまりの嬉しさに、いつもカラダを調整してくださる整体の先生に電話をしてしまいました。「直りました!」

しかし、そこはいくら愛情がこもっていたとはいえ、素人のマッサージ。また少しずつ咳が出始めたのですが、一旦は効果があったことを知った整体の先生の集中的に左半身を整える治療をしましょう!となったのです。

左の背中からリンパ節を廓清した左腋下にかけては、手術してからずっとしびれを感じていて、リンパ液の流れが悪いのだから仕方がない、と諦めていました。病院でも、左腕のリンパマッサージのことはしつこい程指導されましたが、背中のことは教えてくれませんでしたので。

「やっぱり、左右のバランスが相当悪くなっているけど、左腕をかばっちゃダメ。もっと積極的に使って。」

週一回カラダをほぐしてもらい、一ヶ月もしないうちに、左背中のしびれと思っていた「こり」が無くなって腕は上がるようになるし、咳も気がつかないうちに消えてなくなりました。

ここで、ついに呼吸器科の主治医に報告。びっくりしたお医者は、「レントゲンの写真を見せて」と以前の画像をチェックして、「うーん、筋肉が気管を圧迫していたという所見はないけれど。うーん…」

中薬学の先生が、しみじみと、それでも笑いながら話してくれたことを思い出しました。
「私も、ガンには西洋医学の方が絶対に効くと思っています。でも、ごくたまに中医学でガンが直る人がいるんですよね。私の知っている患者さんが、西洋医に『直りました』と話したら、絶対に中医学で完治したことは信じなくて『私の誤診だった。あなたは、ガンじゃなかったんだ』と言ったんですって。」

中医学でも、西洋医学でも。直れば嬉しい。