「日本のおっぱい」乳がんダイアリー

2011年乳がんになりました。

蛇も、猿も、虫も、人も生きてるんだ、友だちなんだ

8月3日のことでした。トイレに座っていたら、お風呂場の窓のガラスを通して、ブラインドの間から中を覗いている妙なものが……?へ?へび?勇気を出してブラインドをそっと開けるとみると、窓枠から二十センチほどの首(というのはいったいどこまでが首なのか?)が垂れていました。

ガラス越しなのでよくよく見ても、頭が細くてどうやら毒蛇じゃあないらしい。いったい、全体像はいったいどうなっているのか、と思って、お風呂場の外側が見える別の部屋の窓から観察したら、それはそれは長—い蛇でした。大げさではなくて2メートル以上はあります。お風呂場の窓枠に綺麗に沿って伸びていました。思わず、外に手を伸ばして電源が切れそうなIphoneでぱちり。

やっぱり、彼(彼女)がいる間は外に出るのもはばかれる、ともう一度窓から覗いたら、「あれいなくなってる?」と周りを見渡して、私の窓下4、50cmの地面にいる彼に「きゃー」。網戸を閉めて、部屋の中に後すざり。その時です。にゅーと下から、彼の小さい顔が持ち上がって、網戸越しに私と目が合いました。「しっ、しっ」と言っても、びくともしない。耳はないのか?ジーと私を見つめて首をかしげる彼。誰かが「蛇は純粋な目をしている」と言っていたけど…

たしかに、彼もしくは彼の仲間とこんな間近に顔と顔を合わせたことは生まれて初めてで、細面の顔(と言ってもしかし、どこまでが?)につぶらな瞳は、我が飼い犬にも似ているようで、しかも賢そうです。蛇にも好奇心があるのでしょうか?私が窓から覗いたから、自分も覗いてみたのでしょうか?ふーむ。人なつこい蛇(なんていうのがいるのかどうか、わからないけど。)です。この時、ほんの少しですが、蛇をペットにしている人の気持ちがわかりました。

しかし、そうそう気を許していることもできません。やっぱり、長くて足がないのはちょっと怖い。まむしは、お線香の臭いが嫌い、と言われているので、「蚊取り線香の豚くん」を窓辺におきました。

家人に報告したら、「家の中でなくてよかったじゃあないか」ひえい。それは、全く想定外でした。それから、うかうか、窓やドアを開けておけなくなりました。蛇があんなに人なつこい(!)なら、開いているドアから家まで入って来ても不思議じゃない。ああ。

去年からの心境の変化の一つに、こんな風に、虫や動物がすべて愛おしく感じられるようになったことがあります。小さな虫も、殺したくなくてできる限り、仲良く一緒に暮らせたら、と思ってしまいます。